ベストコンディショニングで試合に臨むために

松村由桂

試合中に一番防止したいこと、それは「ガス欠」と「脱水」ではないでしょうか。

・ガス欠とは
エネルギー不足になり特に後半走れなくなったりすること。

・脱水とは
大量に汗をかきからだの水分が不足しパフォーマンスが低下する。
これらを防止するために試合当日は食事内容、水分補給を考えなければなりません。

まず「ガス欠」防止
試合後半も走れていますか?一日に何試合もある場合など、かなりの走行距離を走っているでしょう。
特にサッカーの試合では走っている時間が長いです。また、どこに誰にパスをだすか、どうやって攻めていくか戦術を考えたりと頭もフル回転のはず。脳のエネルギーも糖質です。

前回のブログ↑↑でも書きましたが、試合当日はこの糖質補給が最大のカギになります。さらに食べた糖質をエネルギーにするためには消化のよいものを選びましょう。

ご飯の場合、食物繊維の多い玄米や雑穀米(普段はビタミン、ミネラル類が豊富で積極的に取り入れたいですが)よりも白米がいいでしょう。
パンの場合、クロワッサン、デニッシュ、揚げパン、パターロールなどのように脂質が多いものよりも、フランスパン、ベーグル、食パンの方がオススメ。
麺類の場合、そばよりもうどんの方が消化がよいです。お餅も消化がよいので、力うどんはいいですね。パスタの場合、クリームパスタはバターや生クリームが多く使われているので、ミートソースや和風パスタなどがグット。

糖質の消化を助けてくれるビタミンB群と、試合の緊張から消耗が激しいビタミンCも意識したい栄養素。

そしていつ食事をするかというタイミングも重要です。
試合開始3時間前から2時間半前には済ませておきましょう。食後に血糖値が上がり、血糖値がある程度落ち着くのにだいたい約2時間かかるためです。血糖値が高いまま運動するとだるい、重いといった症状がでてしまいます。ウォーミングアップも考えるとこれくらい逆算して食べておくというわけです。

次に脱水についてですが、脱水と聞くと真夏のみ起こるものと思っていませんか?
汗をたくさんかいたり水分補給が少なければ季節に関係なく脱水は起こります。
緊張して手のひらにいつもよりドロッとした汗をかいた!という経験はありませんか?精神性発汗といって緊張・興奮した時にかく汗のことです。試合の日はいつもより気づかないうちに多く汗をかいている可能性があります。

また、緊張してあまり飲み物を飲まない人(喉を通らない)もいるかもしれませんが、意識して飲まないといけません。人間の体は約60%が水分です。60%もある水分ですが、たった1%減るだけで大量の発汗、のどの渇きを感じます。2%減ると強い渇き、めまい、ぼんやりする、尿量減少などパフォーマンス低下につながります。
試合中は喉が渇くと感じる前に(飲めない場合もあると思いますが)意識して水分補給しましょう。また別の機会に「熱中症と水分補給」についてもお話しできればと思います。

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